今回は、仮想資金1,000万円のうち約100万円で岡野バルブ製造〈6492〉を購入した。 原発関連の仕事で利益を残す力が改善しており、その利益が来期も一定程度続く可能性を評価したためだ。
ただし、来期も同じだけ稼げるとはまだ確認できていない。まず資金の約10%を配分し、11月6日の決算で見直す。下がったから必ず戻る、という判断ではない。
10月23日の終値は11,460円、前週末から15.98%安。利益と配当の予想を引き上げたのに下がった背景として、春から夏に高まった期待の見直しと、周辺銘柄にも広がった売りが考えられる。投資家それぞれの売却理由は確認できず、原因は一つに絞れない。株価
利益への期待で春に上がり、夏から値下がりしていた
今回だけ突然売られたわけではなく、数か月続く値下がりの途中にある。 高値から大きく下がったことと、今の価格が安いことは分けて考えたい。
4月22日、会社は本業の利益にあたる営業利益の通期予想を9億6,600万円から19億5,000万円へほぼ倍増させた。株価は発表前の13,000円から、2営業日後には18,200円へ40%上昇した。4月の会社開示
| 時点 | 株価 | 読み取れること |
|---|---|---|
| 4月22日→24日 | 終値13,000円→18,200円 | 利益予想の引き上げ後に急上昇 |
| 7月6日 | 場中高値21,990円 | 8月の決算発表前に高値 |
| 8月7日→10日 | 終値13,560円→14,150円 | 決算後に戻す場面もあった |
| 9月30日 | 終値15,980円 | 9月にも持ち直した |
| 10月21日→23日 | 終値13,200円→11,460円 | 今回の予想引き上げ後は13.18%安 |
7月の場中高値からは約48%安だが、1年前の2025年10月24日終値8,760円からは約31%高い。見る期間によって印象が変わるため、半値近くになったという理由だけでは買わない。株価履歴、前年の株価
同じ分野の株も下がったが、それだけが理由とは言えない
市場や業種全体の売りはあった。ただ、岡野バルブの下落はそれより大きかった。 会社への期待の変化も考える必要がある。
10月16日から23日の終値比較では、岡野バルブが15.98%安に対し、キッツ6.97%安、中北製作所9.36%安、日本ギア11.90%安、広く日本株の動きを示すTOPIXは2.46%安だった。各社の仕事や発表内容は異なるので、この差から下落の原因を何割ずつと計算することはできない。キッツ、中北製作所、日本ギア、TOPIX
10月22日の取引量は直前20営業日平均の約5.7倍。売買が増える中で下がったことは分かるが、利益を確保する売りだったのか、損失を抑える売りだったのかまでは分からない。
夏に利益が小さくなることは、すでに説明されていた
7〜9月の利益が小さく見えても、それだけで新しい異変とは判断できない。 夏に仕事が減り、人件費が増える見通しは8月に示されていた。
今回の通期営業利益予想26億円は、6月までの累計26億600万円とほぼ同じ。引き算すると7〜9月の利益はほぼゼロになる。ただし、通期の予想と6月までの実績を引いた計算で、確定した7〜9月の実績ではない。
会社は8月時点で、夏は保守・点検の需要が減って設備や人の稼働が下がるほか、業績に連動する人件費が増えると説明していた。第3四半期短信・印刷2ページ
投資家がさらに良い数字を期待していた可能性はある。しかし、発表前の市場予想を確認できていないので、「予想以下だったから売られた」とは断定しない。
買う理由は、仕事から利益を残す力が改善したこと
原発関連の仕事で稼ぐ力は改善している。ただし、その好調さが来期も続くかが買い判断の弱点だ。
原発関連案件による収益改善が進み、今期の修正予想では売上に対する営業利益の割合は22.6%。2024年11月期の14.5%、10か月決算だった2025年9月期の12.3%より高い。仕事が増えただけでなく、利益を残せる割合も改善した。過去の業績、今回の修正
一方、利益の出やすい案件や、予定より早く進んだ仕事の貢献もある。来期にその反動があれば、利益は減り得る。今回の仮想購入では、この不確実性を残したまま、資金の約10%で検証を始める。
10月16日には製造業向けの新サービス「IoM調達」も始まった。ただ、始まったことと利益が出ることは別。今後の有料契約や売上を確認するまでは、利益の上乗せを期待して価格を評価しない。会社発表
今期並みに稼げるなら検討できるが、減益なら高いかもしれない
今の株価を安いと考えるには、これからも高い利益が残ることが必要だ。 今期の数字が良いだけでは十分ではない。
会社が予想する今期の1株あたり利益は1,080.32円。株価11,460円はその約10.6倍で、この倍率をPERという。ただし、すでに終わった2026年9月期の予想を使った数字で、来期の利益に対する倍率ではない。
利益が変わったときの影響を見るため、次のように計算した。1株利益600円・800円と、倍率10倍・12倍はいずれも説明用の仮定で、会社の予想や目標株価ではない。
| 今後も続く1株利益の仮定 | 10倍で評価した場合 | 12倍で評価した場合 |
|---|---|---|
| 600円 | 6,000円 | 7,200円 |
| 800円 | 8,000円 | 9,600円 |
| 今期予想並みの1,080.32円 | 約10,803円 | 約12,964円 |
今期並みの利益に12倍の評価が付けば、今の価格より約13%上。一方、1株利益800円なら同じ12倍でも約16%下になる。12倍が妥当という裏付けも十分ではなく、この計算だけで有利な買いだと証明できたわけではない。
利益が出ていても、代金が入っているかは別に見る
すぐに資金が足りなくなるようには見えないが、売上の代金を回収できているかは確認が必要だ。
6月末の現金・預金54.52億円に対し、借入金は合計12.93億円。確認した範囲では、直ちに資金繰り危機と考える材料は薄い。
ただし、上期に本業から出入りした現金は差し引き1.05億円のマイナスだった。これを営業キャッシュフローといい、今回は売上として記録しても代金をまだ受け取っていない分の増加が大きかった。
入金の時期のずれなら改善する可能性がある。決算で、未回収の代金が回収されているかを見たい。中間短信・印刷7ページ、6月末の財務
11月6日には、買った理由が今も成り立つかを確かめる
決算発表は買い増しの合図ではなく、保有を続ける理由を点検する機会だ。 通期決算は11月6日の予定。会社IRカレンダー
- 来期も稼げるか。 利益の出やすい仕事が続き、前倒しした仕事の反動を補えるか。
- 今の株価に見合うか。 新しく分かった利益の見通しを、その時点の株価と比べる。
- 代金を回収できたか。 本業から入る現金や、未回収の代金が改善しているか。
来期の大幅な減益や利益の出にくい状態が示されれば、買った理由を見直す。好調さが確認できても、株価が先に上がっていれば追加購入が有利とは限らない。
本記事は2026年10月25日までの公開情報に基づく。文章を分かりやすく更新したが、価格の基準日と仮想購入の記録は変えていない。来期の受注・利益の詳しい内訳や発表前の市場予想は未確認。計算例は株価の到達予測ではない。
岡野バルブ製造を購入
原発関連の仕事で稼ぐ力が改善し、来期も利益が一定程度続く可能性を評価。まだ来期の計画が分からないため、まず資金の約10%を配分し、11月6日の決算で買った理由を点検します。
- 購入金額
- 997,020円
- 購入単価
- 11,460円2026.10.23 終値を採用
- 購入株数
- 87株予算 1,000,000円・1株単位で計算
2026.10.25に、確認済みの終値で購入したものとして記録。実際の約定価格ではありません。評価は 2026.10.23 終値 11,460円 を使用。
購入・評価価格の出典 ↗ 判断の根拠を読む ↗仮想資金1,000万円のうち10%を配分する判断です。分析上の不確実性を残したまま、この配分で検証を始めます。運用全体を見る / 計算ルール